建築家の実情と思いを知る!
- 2006年09月15日
- ■プロのノウハウ
建築家と一言でいっても、いろいろな方々がいます。図の通り、建築家は、技術的な設計士としてある程度その心得を体得し、法律的な建築士というライセンスを持った人を言うことが一般的のですが、それだけでは、困ります。また、一昔前は、著名な建築家でもライセンスを持っていなかった方が時折おられました。(そんな人の方が、魅力的な建物を設計していた!?・・事実です。ハイ)
そう、建築家は、社会環境の将来を担なえる姿図をいつも考えている芸術家です。
いろいろ専門がある!
制度的な分類は、図のようになりますが、医者のように、心臓外科、内科、麻酔科、などとあるように、建築家も環境系、構造系、歴史系、景観系、住宅系、ビル系、などなど、その育った経過で得意分野があります。ただ、それを明確にしていないのが現状で、得意分野だけでは、やっていけないことと、1~2軒経験するとある程度その技術や実情が分って来て対応できるようになることが多いからです。
ほんとに住宅の専門家?
さて、住宅ですが、一般的には、全ての建築家が、一度は、トライしたいものなのです。ですから、建築家は、こぞって建築家登録サイトなどに出してしまいます。表面上は、さっぱり職能が分りませんのでチェックしてください。これは、年齢にあまり関係がありません。若い時から取り組んでいる方もいますが、最低5~6年の経験、10カ所ぐらいの設計監理実績があるといいですね。一番困ったことは、最近、工務店が建築士資格を名義借りして、さも建築家ようなことを言う方々がいることです。設計と工事が同じ会社!?では、建て主側の真のサポーターになれません。ヨーロッパでは、設計と工事を一つの会社でする行うことを禁止している国もあります。・・・街なみがよくならない理由の一つです。
特に、住宅は、小規模でいつもその材料の選定など気にかけていないと、コスト的にも、デザイン的にも、工法的にも良いものになりにくのが現状です。また、大工さんに圧倒されているようでは、とても心配です。指導する立場が逆に・・・
私達が、建築家として認めたいなあと思う人は、まず、お金が話題の最優先ではなく、この日本の住まう街、生活文化をいつも憂いていて、それぞれの良識で行動し何かを形にして行き、それでもなお、それぞれのオーナー(建て主)の幸せを願う素敵な家を造り続けている人達です。・・・私達は、そのような方の建てた建物を見るとすぐ分るものなのです。それは、単に斬新で派手なものと言うことではありません。
もし分らなければ、この人の設計した家は、何か大事なものを持っているような気がする、チグハグでない家だなあ~と言うことで判断したらいかがでしょう。そのような家は、大体美しいものです。
建築家登録サイト!?コンペ? いいのかなあ?
最近、たくさんの登録サイトがあります。それでサイト運営者は、中間マージンで業を成している方々です。なんでこんなに多いのでしょうか?たぶん、一般消費者の皆さんの思いでは、直接建築家に会うのが抵抗がある(敷居が高い)のと、誰に頼んで良いのか分らないことが大きな理由で、建築家側としては、勝手に営業してくれるので楽なのと組織的な信用がなくても良いなる。ではないでしょうか?、私のところにも毎月のように登録依頼が来ます、一概に悪いとは言えませんが、残念ですね。ただ、コンペ系は、基本的にお断りしております。ちょっと審査の基準が、いい加減です。コンペは、作成した図面や建築家の意図が厳正に判断できうる専門家がいることが最低限のマナーで、前提のはずです。それは、建築家がどんなにか情熱をもって事にあたっているかを知らない人達の企てのように思います・・ただ、有料の場合は、金額に寄りますが、納得がいくことでしょう。ですから、そのような費用が掛かるなら、その建築家の設計した家を一度ご覧になっていただいた方がよほど親切だと思うのですが?・・具体的なことがそこで感じ取れると思います。
どうか、ネットでしっかり検索すれば、たくさんの建築家のホームページが見れると思います。もうちろん、連絡しずらい、簡単に断れない感じがする!!のでしょうが、自分に合ってそうな感じがする建築家に勇気を出して!一度会って相談して見てください。フィーリングが合わない時は、みんな潔く縁がなかったと思うはずです。
どうか、ご自分の生涯のパートナーをお金だけで動じない建築家と歩んでください。